僕は忘れるんでしょうか
〜数分前〜
「ハァ…ハァ…やっと巻けたか…?」
「大変だね〜人気者は♪」
3階建ての家の屋上から声が聞こえる
「…分かってるんだぞレッド、お前が全て仕組んだんだろ…?」
視線を変えず呆れ顔で話すランクス
「にゃはは♪やっぱりバレてた感じですか?」
「バレバレだ…本当にお前はイタズラが好きだな……お前の目当ては見当がついている、シオンだろ?」
「さぁっすがランクス!ご名答♪」
そう言うとレッドは家から飛び降りランクスに拍手をおくる
「…どうだい彼は使えそうかい?」
レッドが棒つきのアメをガリガリ噛みながら訊く
「どうだろうな……だがコイツはオレの“ソウル”を見切りやがった」
「ランクスのソウルを!?」
レッドは思わずアメの棒を口から溢す
「へぇ〜…コイツはおもしれーな…」
「そこで頼みがある」
ランクスはおぶっていたシオンを降ろしながら言う
「雷帝様へのご報告が終わったらまた外国に行かなければならない…そこでお前にコイツの修行を任せたい」