僕は忘れるんでしょうか
「それでは先ず、点呼を行う…最後の奴から始めろ」
ランクスが全体を取り仕切る
「えぇと、それじゃあボクからですね…10番目の男“ディム”ここにいます」
ディムが緊張しながら手を挙げる
「お!次はオレだな!9番目の男“サクラマル”ここにいま〜す!」
ウジがサクラマルにちゃんと真面目にやれという視線を送るがそれに舌を出して答えるサクラマル
「……8番目の男“ウルフェン”」
次の男はそれだけ言うと直ぐに黙ってしまった
ディムがサクラマルにひそひそ声で訊く
(あの人ってダレでしたっけ?)
(あぁ…あの人は“白鳳隊”の幹部の人だよ、そういやオマエはまだ会ったことなかったな)
(まだ新人なもんで…へぇ〜、はくほうたいの人ですか…)
ウルフェンが言い終わると隣の本を読んでいる眼鏡で白い長髪の男が急に語りだす
「かの有名な貴族、セントシュルリュスは言った…」
(おいっなんか急に始まったぞ、サクラマル!知ってるかその…なんとかしゅるしゅるって奴!?)
レッドがサクラマルに問う
(そんなの知ってる訳ないッスよ!ていうか“しゅるしゅる”じゃないッスよ!!)
眼鏡男は続ける
「“インスタントの焼きそばは本当に焼いているのか”」
――た、確かに…てか貴族なのにカップ焼きそば食べるのかよ…
レッドは思わず心の中でツッコミをいれてしまった
「というわけで、7番目の男…“クルー”だ」