僕は忘れるんでしょうか



「どういうことだ…!?」


最小限の声でランクスがウジに詰め寄る




「代表者会議でも言いましたが黒騎士団の斥候を捕らえたのはご存じですよね?」



「あぁ…お前の部下が捕らえた件だろ?」




「その通りです…そいつの手荷物の中に今回の代表者会議の日程と時間が書かれたメモを持っていたのです」


「…成る程な、それを知っているのは十勇士と雷帝様だけだからな」




「はい、ですからこの情報をリークしたのは先程の会議の出席者の中にいます…つまり十勇士の中に裏切り者がいると考えられます」











何か腑に落ちないことがあったのか、口に手をやり何かを考えるランクス




「…どうされました、坊っちゃま?私の考えは間違っていますでしょうか?」



「いや、間違ってはいないと思うが…何か釈然としない……」



「…とりあえず坊っちゃま、外国の派遣使の仕事を一旦中断しもう一度代表者会議を行い坊っちゃまが討伐軍の指揮をするというのが、今とれる最善策かと…」











少し間をおきランクスが

「いやまて…オレに考えがある耳をかせ……」
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