僕は忘れるんでしょうか
「ダ デ ィ ! ?」
巨大な扉の死角でシオンがレッドの首を力強く揺らしながら言う
「お、おう…つまりオレとランクスは兄弟なんだぜ♪」
「ブ ラ ザ ― ! ?」
――さっきからなんで英語なんだコイツは…
「そういうことだから…さっさと手を離してくれ…」
レッドがシオンの手をバンバン叩きながら懇願する
「ハッ!…すみませんちょっと取り乱してしまいました……それにしても、さっきから先生は雷帝様に対して少し他人行儀すぎませんか?」
レッドがゲホゲホと息を吐き
「……アイツはシャイなとこがあるからな♪今時、クールな男なんて流行んねーのに♪」
――そうオレのせいでランクスは…
シオンはレッドのジョーク(嫌み?)にケラケラ笑ったあと
「さっきレッドさんが言うのを止めたのはこれですね!?…もう1つの先生の“あの事”って何ですか?」
それを聞いたレッドは思い出したかのように笑いを抑えられないのか縮こまり腹を庇いながら
「い、いいから…にゃはは!…このまま黙って聞いてろって…にゃはは!!!」