僕は忘れるんでしょうか
「あなた様は次期帝王になられる方です!!もっと強くなってください!!これ以上、過去に…アカネさんたちにすがるのは止めて頂きたい!!」
ウジが息を切らしながらランクスの胸ぐらを掴みながら訴える
「人はなぁ……簡単に強くなんかなれね―んだよ!!!だからオレだって努力した!!父親が帝王だから出世できるって…何も苦労をせずに生きてるって…わざとオレが分かるように嫌味をいつも聞かされながらも!!!周りに嫉妬や罵倒をされながらも!!!あの十勇士にまで実力で成り上がった!!!!それなのにまだオレは弱いって言うのか!?アァ!?てめえにオレの何が分かんだよ!!!」
ランクスが激情し乱暴にウジの太い腕を振りほどく
「…それは本当に強くなりたいが為に出世したのですか?」
ウジが冷静な声をかける
「どういう意味だ!?」
「坊っちゃまはアカネさんたちに許してもらいたいだけではないんですか?」
「……」
「オレはここまでやったという…」
「…ちがう……」
「そういうのは身勝手な自己満足って言うんですよ!!!」
「違う!!!!オレは!…オレは……!!」