―――執着―――
だが杉崎は、あたしの後退を許さず、グイッと力強くあたしの腕を引っ張った。
「った・・・・・・何すん・・・・・・!?」
力強く引っ張られた腕が少し痛い。
・・・・・・ったく女の子の扱いがなってない!!
そう思い、睨み上げると同時―――――――
スッ―――――――――
杉崎は、あたしの耳元に口を寄せ、囁いた。
「先生に言われて来たんだろ?お前も所詮、奴等の駒だな」
「―――――――――」
パァンッ!!!!
「っ・・・・・・・・・!?」
口で言い返す前に手が自然と動き、杉崎の頬をぶっ叩いた。
口より先に手を出したのは、初めてで、叩いた自分自身ですらかなり驚いていた。
杉崎も、さすがにビンタされるとは思ってなかったのだろう。