―――執着―――




さすがに、大口叩いといてなんだけど、男の力には勝てない。



鞄を引っ張ってもビクともしねぇ・・・・・・



しかも、女の子1人がこんな状態に陥ってるっていうのに、子供はまぁ置いといて、通り過ぎる大人達は助けようとすらしない。



皆、見て見ぬふりだ。



それを見て関心してしまう。



そして、感じてしまう。



穢れを。



あたしは取られそうになる鞄を必死に引っ張るが、マジでビクともしない!!



このまま鞄を置いて逃げるか・・・?



鞄なら、後で回収しに来ればいい。



どうせ入ってるのは教科書と筆箱だけだし。



取っていく奴も居ないだろう。




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