―――執着―――
同じ学校の制服に身を包む、黒髪の少年。
そいつは、何処をどう見ても、今日あたしが引っ叩いてしまった人物。
杉崎恭・・・・・・その人だった。
「何やってんだよ!ノロマッ!逃げるぞ!!」
「え、えぇ・・・?ちょ、ちょっと!?」
手を思い切り引っ張られ、転びそうになる。
そんなあたしを見て、杉崎は舌打ちし、殴りかかってきたリーゼント2の腹に一発、蹴りをいれた。
ドガッ!!
「ぐ・・・・・っ!!」
「わーお・・・」
外見からは想像も出来ない動きと力。