―――執着―――
勢い任せにポロリと出た本音。
やば・・・・・・と思った時には、もう遅くて杉崎の顔を伺うとキョトンとしてあたしを見ていた。
「助けて欲しくなかったのか?あ、もしかして知り合いか?」
「な訳あるかっ!!」
「・・・だよな」
何だよ!この天然boy!!学校で見た杉崎とは大違い・・・・・・でもないな。
ミステリアスで何を考えてるのか分からない・・・腹の底が読めないのは変わらない。
「ったく・・・普通、自分の身を呈してまで人助けするか?外国と違って、人を助けても国から報酬を貰えないよ?この国」
「俺が、そんなにガメつい奴に見えるか?」
「全然。欲がなさすぎて、かえって人間じゃないみたい」
「誰もそこまで言えとは言ってねぇ」
「言われてないもん」
何か訳分からずふんぞり返ってみる。