―――執着―――
杉崎はフッと屋上で見せた微笑を見せ、握っていた手を離した。
「・・・・・・変わった奴」
「褒めてる?貶してる?」
「どっちも」
「・・・曖昧で嫌だわ、それ・・・」
「じゃぁな」
杉崎は、それだけ言うとくるりとあたしに背を向け、その場から立ち去る。
遠のいていく背に、あたしは人の目も気にせず思わず叫んだ。
「明日は授業出ろよ!!出なかったらシバク!!」
杉崎は片手を挙げ、出るのか出ないのか、よく分からないサインをあたしに送った。
ぶっちゃけた話、あの手のサインはモールス信号より難しいからな、うん。
誰も分からん。
けど・・・・・・