―――執着―――





思わず大声を出すと、杉崎が眉間に皺を寄せた。



「五月蝿い・・・静かにしろ・・・頭にひび・・・く」



それだけ言って、杉崎はあたしの肩にもたれかかった。



「え、わっ・・・杉崎!?」



杉崎の柔らかい髪の毛が顔と首をくすぐる為、ピクンと体が反応する。



ってか・・・



「・・・近いんだけど・・・」



「うるせぇ・・・てめぇが大声出すからだろうが・・・寝かせろ・・・」



顔が自分の型の上にあるため、杉崎の顔との距離がかなり近い。



それに対して、赤面せずにはいられなかった。



「っ・・・・」




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