君と、恋
「そうかな。あたしは別に…」
「紗月はおかしいんだって。みんな見てよ!どう見ても、かっこいいでしょ!」
確かに。
みんながみんな騒いでる。
そんなにかっこいいのか。
うん、分からないけど。
「じゃあ結衣狙っちゃえば?係とかになってさ。いい所アピールとか」
冗談交じりに言ったあたしに。
結衣は本気中の本気で
がっついてきた。
「それいい!あたし絶対なる!なってみせるわ!」
「今日早速授業あるしね。頑張って結衣」
興味のなさが表に出る。
何も思わなかった。
別に、少し賢そうな大学生って感じ。
かっこいい、と言われて
生きてきたようなそんな感じ。
『お呼び出しします』
早速の速水がお呼び出し。
学校の中から、
黄色い声が聞こえてくる。
教室中も騒ぎまくる。
そんな中、呼ばれたのは。
『2年生 泉川紗月 英語科準備室まで来て下さい』
この。
あたしだった。