君と、恋
初めに開いた哲のメールは短い文。
『目、ちゃんと冷やしなよ。はれるから』
たった1文だけだけど、
すごく優しさを感じて
あたしは自然に顔が笑っていた。
最後に残った、1件の未読メール。
あたしはゆっくりとメールを開いた。
『大丈夫か?』
絵文字も何もついていない。
気持ちも何も分からない、
十夜からのメールだった。
あたしはすぐに携帯を閉じた。
もうメールも見たくない。
あたしに向けられる優しさに、
何の感情もない。
きっと。
ただの幼なじみとしての、思いだけ。
それより、あたしは想いがほしかった。
十夜からの気持ちのこもった想いが…。
それから、数分して
あたしは哲に
『ちゃんち冷やしておくね。また明日、学校でね!』
と、返事を返した。
何もすることがなくなると、
お腹が空いたため台所にある
食材で晩ご飯を作った。