君と、恋
玄関の鍵を閉めた後、
あたしはそのまま自分の部屋に戻った。
部屋のドアを閉めると同時に、
あたしは崩れ落ちた。
好きだって、言えばよかった。
もっと一緒にいてって、言えばよかった。
あの時、何で引き止めなかったんだろう。
あの、ごめんはどういう意味?
幸せになれ、なんて
どういう思いで言ってるの?
もうパニック寸前だった。
涙が止まらなくなっていた。
頭では何も考えられないくらい、
泣いて泣いて泣いて…。
そして。
流れる涙を全部出した後、
あたしは氷で目の冷やしながら
ベッドに入った。
哲に言われたことを守ってる
自分が、もう哲しか
いないのだと
暗示しているようだった。
気が付けば、朝になっていて。
意外と頭の中はすっきりとしていた。