君と、恋
「こっちが男子で、こっちが女子」
赤いドアと青いドアで
分けられた更衣室。
別荘に更衣室、なんて
やっぱり普通じゃないけど。
「じゃあね、紗月。また後で」
哲はあたしの頭を
撫でるように触れると、
龍司さんの後を追うように
更衣室の中に入って行った。
「はっやく着替えよ!海行きたい!」
触れられた部分を自分の手で
押さえていると、
結衣に押し込められるように
更衣室に入った。
哲が触った部分が気持ちいい。
そう思っていた時。
「いいな、紗月…哲さんとラブラブで。羨ましい!」
結衣がいきなりそんなこと
言いだすものだから、
驚きと恥ずかしさで顔が
真っ赤になった。