君と、恋

















「と…やぁ…」


















「紗月!」

























涙が溢れたの。


思わずほっとしたのか。


上手く息が出来ない。




















「そいつの手…、離せよ」















「あ?誰に向かって物を言ってんだ」
















あたしを掴んでる男が声を張り上げる。


前にいる十夜は、


だんだん近付いてきていた。




















「離せっつってんだろ」













「うるせぇ、誰だお前は!」











「ガタガタ言ってっと、舌噛むぞ」


















もう手を伸ばせば、


届く距離にいる十夜。


















「それ以上近付くと、この女殺すぞ!」















男がそう叫ぶと。
















「その前に俺が、お前を殺してやるよ!」















そう言って男に掴みかかると、


気を失うまで殴り続けた。











< 83 / 152 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop