彼と私と隣の彼
結局その日は放課後もいれて、3人からの告白を受けていた春人。
顔は良いしね。
それになんだかんだチャラくたって、優しいし。
人を傷つけることだって言わない。
ただ女好きなだけ。
それがなくなった今、春人に悪いところなんてあるのかな。
なんて、学校にいない今でも春人のことで頭がいっぱいなんて…
あたしどうかしてる。
あーあ…
明日も先輩に会えれば良いのにな。
また、迷子になれば…
なんちゃってね。
そんな企んだ迷子で会えるはずがないよね。
やっぱり今日、アドレスだけでも聞けばよかった…
失敗したなあ。
ていうか、先輩彼女いるのかなあ…
それすらわからない。
ていうか、あたしが知ってることって何?
水原爽介という名前と、3年B組だっていうこと、それから生徒会長だっていうことくらいだよね。
…あたし何も知らないんだな。
これで好きっていえるのかな。
そりゃあ、春人にあんなこと言われても文句の一つも言えないよね…。
…あたしってどうしたいんだろ。
結局その日は春人と先輩が頭から離れなくて、どうして良いかわからないあたしはそのまま眠りについた。
翌日起こるハプニングなんか、このときはまだ予想すらしてなかったよ。