彼と私と隣の彼


すっかり忘れていた実行委員も春人のおかげで思い出し、午後1時を目前にした今、あたしは委員会へと向かう。



何するんだろう。


あまりめんどくさいこと、やらせないで欲しいなー



なんて考えながら、あたしは目的地の教室を探す。



が、



「なんでまた第三校舎なのよー!」


なめてんのかこの学校。



なんで集合場所が第三校舎の中なわけ?


普通真ん中の第二校舎じゃないの?



おかげでまたまた迷子。


第三校舎なんて普段入らないんだからわかるわけないよ。


そう思ってるのはあたしだけじゃないはず!



だけど、あたしのようにぐるぐると校舎を回っている人も見当たらない。



ど、どうして…?



余裕を持って行動してるおかげで、まだ委員会には時間があるけど、それもやっぱり時間の問題なわけで…



いつまでもぐるぐるしていてはキリがない。



そんな時、



「あ…。」



目に入ったのは"生徒会室"の文字。




「ここに先輩がいるのかな…」



そう考えると途端に早くなる鼓動。


この扉一枚、これを超えれば先輩が…



そう思うとなんだか不思議。



良いな…



会いたいな…





ガチャ





へ…?




え…




え…





ええええええ!?



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