ありえないヒトメボレ


「あのさ・・・言い訳にしかならないけど・・・俺の話聞いてくれる?」



さすがに家に連れて帰るわけにはいかないので、人気の無いだだっ広い公園。


多分、仕事の合間をぬって飛行機に飛び乗ったんだろう。

言い訳をするためだけに



文学部っていうことは言ってたけど

たくさんある学科の中で

私の学科を探して

私のとってる授業を探して

私と話をするために

ささやかなストーカー行為もしたんだろう




言い訳をするだけのために






「わかった。」


そういうとカナはベンチに座り、話し始めた。
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