ありえないヒトメボレ
で、ちゃんと考えて、一生懸命やってたら、また仕事も来るようになって、今に至るんだけど・・・何が言いたいか、わかんないな。」
要は
「適当なこと言ったけど、本当はカナなりに頑張ってるってこと?」
「そうそう、そういうこと。」
「違うでしょ。」
「え?」
「話をちゃんと聞こうとしなかった私が悪かった。ごめんね。」
カナはカナの人生の中で、いっぱいの辛い想いと勉強をした。
それはカナの財産なのだ。
過去の過ちは消せないし、どうにもならない。
でもカナはその十字架を背負って一生懸命頑張っている。
私は携帯電話の電源を入れた。
私も意地を張るのは止めよう。
次の日、カナは東京に帰った。