ありえないヒトメボレ
「あ、八緒ちゃん、初めまして。」
楽屋に入ると『義隆』さんが声をかけてくれた。
ベースの人だ。
けっこう今時のお兄さんなのに
名前が純和風な感じでツボだなぁ。
「はじめまして。柊八緒です。」
一応フルネームでご挨拶。
「一応初めましてだけど、実は俺たち、カナから相当写メとか見せられてるから初めてな感じじゃないな。」
ん?
写メ??
怪訝な顔をしている私に気づいたのか、『ザ・イイオトコ』流星さんが説明してくれた。
「写メって言うよりかは隠し撮りだけどね。」
そう言うと、机の上に放り出してあったカナのケータイをとった。
ちなみにカナは今、洗面所で髪の毛を乾かしているので、事の状況は解っていない。
流星さんに差し出されたケータイを見ると・・・・
私の隠し撮り・・・
いつ、どこで撮ったの・・・
おまわりさん、
ここにストーカーが居ます。