君は空を愛してる。
まどかと別れた祥太は、
大浴場の更衣室で
衣服を脱いで中へ入った。

鏡に映る自分の姿。

胸に傷跡のある自分。

見る度に悔しくなる。

何故自分ばかりが
こんな目に遭わなければ
ならないのかと思う。

まだ早い時間の為か、
大浴場には誰もいない。

泣いてしまおう。

そう決めた祥太は、
お湯を汲んで
頭から被ると泣き始めた。
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