君は空を愛してる。
そんなある日。

まどかは今日もお見舞いに来ていた。

「祥太。」

「…おう、まどか。」

「調子、どう?」

「相変わらずだよ。」

「そっか…。」

まどかは椅子に腰かけると、
祥太の手を取った。

まどかが黙って手を握っているだけで、
祥太は安心して眠ってしまう。

落ち着くらしい。

まどかは嬉しかった。

祥太の為にしてあげられる事が何なのか、
最近ずっと悩んでいたから。
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