君は空を愛してる。
その時だ。

「あれ?大串さん、今帰り?」

沢口が立っていた。

「あ、お疲れ様です。
私はもう大串じゃなくて藤宮ですよ。」

「おっと、そうだった。
結婚したんだって?」

「はい。」

「おめでとう。
お祝いにご馳走したいんだけど、
今夜空いてる?」

「ごめんなさい、
旦那さんと約束があるので。」

「ちぇ、先越されたか。」

「残念でした。
それに、あんまり既婚者を誘うの
止めた方がいいですよ?」

「別に僕は…。」

「有名ですよ?
沢口さんは色んな
女子社員に手を出してるって。」

「それは…」

「それじゃ、
遅くなっちゃうので失礼します。」

まどかは会社を出て行った。
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