君は空を愛してる。
就職
数日後。

まどかは久しぶりに敦美と会った。

結婚式には来てくれていたのだが、
ゴタゴタで話す暇がなかったのだ。

「結婚式、来てくれてありがとう。
忙しいのに、大丈夫だった?」

敦美は自分で会社を興し、
バリバリ働く女社長である。

女のまどかからしても憧れだ。

「ううん、親友の為だもの。
協力くらいするわ。」

敦美は会場の飾り付けやら、
椅子の配置やらを手伝ってくれた。

「ありがと。」

「最近はどう?」

「体調が落ち着いてるせいか、
働きたがってしょうがないの。
でも中々厳しいみたい。」

「そっか…。」

そう言った敦美は
暫く考えていたが、やがて言った。

「ね、祥太くんをウチで働かせてみない?」

「えっ、あっちゃんの所で?」

「事務員が出産で辞めちゃって、
代わり探してたのよ。
勿論、体調の良い日だけで構わないし、
無理はさせない。
社会人経験もあまりないんでしょ?」

「まぁ…。」

「これを機会に教えてあげるから、
一度来てみて。」

「解った、話してみる。」

まどかは敦美と別れ、自宅に帰った。
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