君は空を愛してる。
その時だ。

中から医師が出てきて、
「ご家族の方、お入りください。」
と、淡々とした口調で言った。

まどかはさやかに
支えられながら中へ入った。

中では、渚が待っていた。
「声をかけなさい。
何でもいいから、祥太くんを
こちらに呼び戻すのよ。」
そう言った。

まどかはさやかに
ぎこちない笑みを見せると、
祥太の元へ歩き、手を握った。
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