君は空を愛してる。
その時ふと、優しい風が吹いた。

(…祥太。
どっかで、思っていてくれてるかな?)

懐かしい顔が浮かぶ。

思わず目に涙が滲んだ。

「…おっと、いけない。いけない。
祥太だって向こうで
頑張ってるんだもの。
あたしがめげてどうするの。
笑顔、笑顔。」

一人で呟き、また空を見る。

(きっと、離れてても
空は繋がってるよね…)

そんなことを考えながら、
まどかは空を眺めていた。
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