君は空を愛してる。
それから、2人は
病室で長い時間話していた。

あの頃の事、
アメリカに行ってからの話や、
まどかの近況などを話した。

そして、避けては通れない
祥太の病気の話。

「…俺、心臓悪いんだってよ。
笑っちゃうよな。」

「祥太…。」

「ちくしょう…。
何で俺なんだよ…。」

まどかは何も言えなかった。

どんな言葉を言っても
気休めにしかならないし、
言った所で祥太の辛さを
和らげるとは思えなかった。

ただ、その代わりに
祥太の手をぎゅっと握っていた。
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