君は空を愛してる。
まどかはその足で
祥太の元へ向かった。

傷の手当てもしたかったし、
何しろここ数日出入りが
禁止されていて、
顔を見ていない。

幸いまだ面会時間は
過ぎていなかった。

ホッとして、中へ入る。

「祥太…?」

恐る恐る声をかける。

返事がない。

ベッド周りのカーテンを
そっとめくると、
祥太は眠っていた。

起こさぬように
そっとカーテンを戻し、
病室を出て
廊下の長椅子へ腰掛けた。
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