チェリーブロッサム
「・・・あの、もしかして早川夏さん?」

「え!?そうだけど・・・君は?」

「あ、えっと。 私は佐野優莉ですッ! 今、蓮くんの隣の席の者です><」

「あ、そうなんだ。これからもヨロシクね。兄弟共々(笑)」

「え、あの・・・・はい」

停止していた脳が、やっと動き出した。

「あ、国語、こっくご(汗)」

「ゆっかりぃ~♪」

「どしたの? なんかいいことでもあった?」

「まぁね。 あの早川夏くんに廊下でバッタリ・・・・。」

「えぇー!?まじで? 似てた?」

「うん、めっちゃ似てた。でも声とか、雰囲気とか全然違ってた。
 なんていうのかな? 蓮くんはとげとげした感じだけど夏君は、柔らかい感じ。」

「ふーん、やっぱり女の勘は当たったわね。」

「そーですねー(苦笑)」


そして一日は過ぎ・・・帰り。

いつものようにかばんについているあのさくらんぼ。

私は見るたび笑顔がこぼれる・・・。


そういえば、蓮くんっと思って横を見ると連くんは目を丸くしてあのさくらんぼを

じっと見ていた。

「蓮くん? どうしたの?」

「あ、いや。 そのストラップ・・・。 見覚えがあるから。」

え!?今なんていった? もしかして、蓮くんがあのときの・・・・。

「あ、いや・・・・。 なんでもないから。 気にしないで、じゃ、俺帰るから。
 また明日。」

「え。 まって、蓮くん!!」

蓮くんは帰ってしまった。









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