*Sweet×Trap* ~放課後のLOVEパレット~
「仲良くなるのはいい。でも気を許し過ぎてはダメですよ?」
「? なに?」
「特にキミの周りには、そういうことに目覚め始めた若い連中がたくさんいるんですから」
「センセイ? どうしたの?」
「どんなタイミングで奪われるか分からない」
「?」
「――こんなふうに、」
「、ん……っ」
ふさいだ唇は、まだこんなにも幼い。
その中に割って入り込んだら、それだけで君は崩れ落ちてしまうだろう。
まぁ……急いて教えることもないか。
「だんだんと、教えていきますよ」
「だんだん?」
「ええ。今の答えに関すること」
「……?」
「一つひとつ、君の上に」
印をつけるつもりで。
低めの鼻先に軽いキスを落とすと、
「……センセイ?」
「……ん?」
「……ちゃんと、して?」
――自分の理性がいつまでもつか。
「……いいんですか? 立っていられなくなるかもしれませんよ?」
耳まで染まった赤色に笑った俺は、
その小さなカラダがこぼれ落ちないように。
白衣の腕でしっかりと包み込んでから、
桜色の唇に、最初の深い色をのせた。
――END――