*Sweet×Trap* ~放課後のLOVEパレット~
手のひらに押し当てられた感触は、
すぐにぬるっとした湿っぽいものに変わって。
「、っ」
痛いのか、くすぐったいのか、分からない。
しばらくしてから離れたセンセイのくちびるは、
そばにあった金属容器にあたしの血と細かな破片を吐き出した。
濡れた手のひらが、センセイの痕を残して光っている。
モノを壊してしまった動揺だけじゃない。
あの日、背中に感じたざわざわとした感覚がよみがえってきて、
あたしは床にへたり込んだまま、センセイの口元を眺めることしかできなかった。