真実の奥に。
「実はね、私、八木に彼女がいたことを知っているの。」

「ふーん?」

それとこれと、何が関係しているのだろうか?

「そのことは知ってた?」

「いや、八木は彼女いたことないって聞いてたから…」

やっぱりあの話は嘘だったんだ

「そう・・・。それでね、その彼女ってのが…」

潮那が言いかけたその時、

キャーという声が小さく、しかしはっきりと耳に届いた。

誰かの悲鳴。

他のクラスメイトもそれを聞きつけて、校庭側の窓から顔を出した。

確かに、その方向から声が聞こえた

あたしは無言で潮那と顔を見合わせ、
同じく校庭を覗き込んだ



え・・・? 嘘でしょ?


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