真実の奥に。
あたしだけじゃない。

隣にいる潮那も、

騒ぎを聞きつけて教室に戻ってきた槙も、

よっしーも、

誰もその場から離れようとはしなかった。




なんでだろうか。

確かに、私自身も目が虚ろになっていて、
他の3人も・・・呆然と。

「あれ?沙羅は?」

沙羅がいない。

あの物体が沙羅じゃないとすれば、
沙羅は一体どこへ?


ん・・・?


「うわぁぁぁぁあ!」

あの、死体が、

「う、うぅぅあぁ!!」

沙羅じゃないとすれば、

「いやぁぁぁぁああ!そんなことっ…あるはずがっ…ない!」

「千枝!千枝!しっかりして!」

そう言って、しゃがみ込むあたしを引っ張る槙の声も震えている

みんな思ったことは同じだろう。
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