真実の奥に。

その栗野先生がいる、職員室の前に立ち、1回深呼吸をした

ガラッ

「失礼します。」

栗野先生がいることを確認し、早足になってその机まで行った
心の中は不安でいっぱいだった



「すいません、宿題出すの遅れてしまいました。」
 
なるべく顔を見ないように、顔を下に向けて、それを差し出す。

国語教師がいぶかしげにあたしを見上げる。

「・・・もう3日も遅れてんぞ。」

「・・・すいません」

そう、3日も出しそびれてしまったんです。という嘘はさすがに言えなかった

ここから国語教師の拷問が始まった


「国語のテストも点数なかなかあがらねぇじゃねぇか」

「・・・すいません」

「授業中寝てるからじゃないのか。」

「・・・すいません」

「俺の授業そんなにつまらないか。」

「・・・すいません」

「他に言うことねぇのか。そこは否定しろ。」

「・・・・・・・・。」

「何か言いたいことでも?」
「ありません。」

これで会話終了。

国語教師は溜め息をついてもう帰って良いぞと言った。



礼をして、職員室を出た。





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