真実の奥に。

「わかった」

OKの返事をすると、八木はそのまま弁当を出し始めた


えっ?



思わず固まったあたしを見、

「どうした?」


どうしたって・・・



「ここで、食べるの?」

疑問を口にすると、八木はポカンとした顔になる



そして、あたしの言葉の意味を理解してくれたのか、

「ああ、なるほど。んなこといちいち気にするなよ」



いやいやいやいや。


気にしますよ!


男女2人がお弁当食べてるなんて、そういう話が大好きなこの年頃の生徒が黙って見ているはずがないでしょ!



そんな気持ちを汲み取ってか、

「俺たちは別にそういう関係じゃない。

だから周りが何か言ってくれば否定すればいい話だろ?」


・・・実際、汲み取ってはくれなかった


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