真実の奥に。
「何よ、ニヤニヤして。」

目の前のニヤニヤしている男に言った。



「お前さ、今まで恋愛してないってことは、こうやって男とご飯食べるのは初めてなんだろ?」



ピタリ と、肉じゃがのじゃがいもを掴む手が止まった



それを見逃さずに、八木はククッと笑った



見透かされて、あたしは咄嗟に視線を逸らす


「だから何よ」


精一杯、気にしないそぶりをしたつもりだったが!


それが八木には逆効果だったらしく、

うははっ!と大声で笑い出した



またみんなの視線が集まる


大声出さないでよ!!



「どうせあんたは、女の1人や2人くらい、過去にいたんでしょ」

諦めて、ぼそっとあたしはそう言った


それを聞いた彼はフッと笑い、

「1人や2人じゃねえよ、4人だよ」




・・・・・・・。


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