真実の奥に。

今日、第2回目の”やばい”は、あたしが立ち上がるのを急かした

ガタッと音を立てて突然立ち上がったあたしには
当然、みんなの視線が。

恥ずかしさでやや俯きがちに机と机の間をさささっと通る

国語教師が課題出すのがいけねぇんだよ!と低学年レベルの八つ当たりを
心の中で繰り広げている途中、


突然




あたしの視界が抵抗もなしに下へと傾いていった

なのに足は地面に付いたまま。

なんじゃこりゃー、と叫ぶ余裕があるならすぐにでもそうしたい・・・
でも、そうするにはこの出来事は行き成りすぎて。


0.5秒経って

自分の脳みそが危険信号を出し

「転ぶ!」


と思ったときにはすでに遅しで、





あたしの身体は四つん這いの体勢で床の上に存在していた


しーん



変な沈黙の中、
あたしは恥ずかしさと闘いながら

恐る恐る立ち上がって

黒板へと足を進めた。

が、


「ぎゃははは!」


・・・その足音は、みんなの笑い声で消えてしまった。








< 8 / 165 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop