3人のイケメン+αと天然美女
駿斗に告げたあと、家を飛び出した。
携帯を忘れたあたしは、行くあてもなくて街をふらついていた。
駅前を歩いているとき―…
「ねぇ、君1人?俺と遊ばない??」
いかにも軽そうな男がナンパしてきた。
駿斗と別れて放心状態だったあたしは、その人の話に返事をしなかった。
「なに??シカト??
ひどいなぁ~そんな酷いことしないからさ♪少し遊ぼうよッ♪」
あたしの腕をつかんで歩き出した。
―…そのとき…
「おい、てめぇ何してんの??」
その声にびっくりして振り向くと―…
そこに立っていたのは―…
あたしの大好きな駿斗だった。
あたしはすぐにでも抱きつきたかったけど、自分から別れたから、できなかった。
あたしは、突っ立ったまま。
「それ、俺の彼女なんだけど?
何気安く触ってんの??
さっさと消えてくんない?」
「……チッ」
男は、駿斗の迫力に負けて逃げて行った。
「実衣。」
―…ハッ!!
駿斗に名前を呼ばれて我に帰ったあたしは、駿斗といるのが怖くて、走り出した。
無我夢中に。
ただ、駿斗から少しでも離れたくて。
それなのに―…