3人のイケメン+αと天然美女
俺らは、そのまま午後の授業をサボった。
20分くらい経ったとき―
ガチャッ。
屋上の扉が開いて、下を見ながら入ってきたのは…
「『!!?』」
顔が真っ青になった実衣…じゃなくて木内だった。
「どうしたの??」
空良が木内に訪ねる。
「………」
木内の目は遠くを見ていて、生気が感じられない。
「どぉしたんだよッ?!」
「………ぃが…」
「『えっ??』」
「実衣が…」
「『は??』」
「実衣が…先輩に…襲われた…」
「嘘だろッ!?」
中学のときの悪夢が蘇る―
「ホントだよッ!!江森が教室に実衣を探しに来て、実衣に謝りたいって言って来たんだけど…実衣がいなくて…2人で探してたら実衣から電話がかかってきて…家に来てって言われて行ったら…」
木内はそれ以上言わなかった。でも、十分伝わった。
「それで、実衣はッ?!」
洸暉が珍しく焦った様子で尋ねた。
「今…家にいる…だけど…今は誰にも会いたくないって…」
それを聞いた途端に、俺たち3人は全速力で実衣の家に走った。