*はつこい*
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「その後は、いいように丸めこまれた。」
「・・・・・・・・・」
「その時俺は・・・、お前とお母さんの事よりも・・・何千と関わってる部下をどうにかしなきゃと・・・その事ばかり・・・」
ポタポタポタポタ・・・
涙を流してるお父さんを
私は初めてみた。
お母さんが死んだ時だって、
泣かなかったのに。
ううん・・・
きっと違う。
私の知らない所で
お父さんはきっと泣いてた。
「ごめんな・・・ナンナ・・・
本当に俺は・・・父親失格だな・・・」
涙を流して悔しむお父さんを見て人の弱さを感じた。
お父さんだって人間なんだ。
大人なんかじゃない。
ゆっくり前へ進んで
強く生きてきたんだ。
正しい道か間違った道かなんて誰にも分からない。
でも.....
「・・・・・・・寄り道したと思えばいいよ。」
お父さんにタオルを渡した。
「・・・・・ナンナ」