*はつこい*

「なぁ~龍斗、今のうち帰らねぇと・・・また熱上がっぞ」


「あぁ・・・そうだな」

ヤグは、こんな性格だけど
とってもいい奴なんだ。


女を口説くところは
全然尊敬できないけど、


友達がなんかあったら
必死になるし、


自分の事よりも
相手の心配を先にする奴なんだ。



「ナンナちゃ~ん」

「は~い」

俺達は帰る準備をして、
台所にお礼を言いに向かった。

「俺達、そろそろ帰るね」

ヤグは悲しそうな目で中川を見る。


はっきり言って・・・キモい


「あーっ!忘れてた!!!!」

そして急に大声を上げるヤグ


「妹の迎え行かないといけなかった!!!悪いけど、龍斗!一人で帰ってくれ!!!」



「はっ!?」


「ナンナちゃん!!またね♪」

「はいっ!また会いましょう」

「ヤグ!ちょっと待て―・・・」


バタン!!!!


あいつは走って中川の家を出て行った。


「・・・・・・・・・」


「ヤグさんって家族思いなんですね~」


「あ・・・あぁ」



いや・・・家族思いだよ確かに。


でもアイツ・・・・






妹いねぇーし!!!!







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