*はつこい*
私・・・なに期待してるんだろう
あいつが戻ってくるはずないのに。
「大丈夫か?」
「・・・・えっ」
「なんか、うなされてたカラ」
「・・・・・・・・・」
よく、あの夢を見る。
忘れたいのに・・・
あんな奴のことなんて
「朝メシ、作った」
「えっ!?」
「き、昨日の・・・お礼だ」
私から目を逸らして
顔を真っ赤にしている龍斗さん。
なんか・・・
男の子だなぁ~。
「ありがとうございます」
自然に笑顔がこぼれる。
だって、嬉しい。
私の為に作ってくれたんだ。
「・・・・・・あ、ああああ味は、保障できねぇよ。女が好きな料理とか・・・わかんねぇーし」