*はつこい*

「ナ、ナンナ?」


ぼーっとしている私に気づいたのか、カレンが顔の前で手を振った。



「はっ!!!な、何!?」


私が慌て言うと
カレンが笑い出した。



「今のみんなの反応、楽しかった!あはは」



えぇー!!!


「だって!龍斗さん、怒ってたじゃん!!!」



「えっ?あれ、照れてたんじゃないの??」



「ち、違うよ!!迷惑だよ。ただの」



大迷惑なだけだよ・・・。




「ナンナ、ちゃんと聞いたの?」


「ん?何を?」




「"彼女がいるのか"」


「・・・・・・きいてない。」


聞いて何の役に立つのか
分からない。

でも、知りたい。


もっと、龍斗さんが知りたい。


「カレン、私・・・わかったよ」


「ん?」


息が出来ないくらいドキドキして、それなのに心地好くて。


その人が頭から離れなくて、また会いたいって思う。



私を見て欲しい。

知って欲しい。


知りたい。



聞きたい。








それが・・・・・・









「私・・・・・・好きになっちゃったんだ」








恋だって事。





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