*はつこい*
5分後、
龍斗さんは
コンビニの袋を片手に
走って戻ってきた。
「ど、どうしたんですか?!」
ゴソゴソと袋をあさって
「・・・・んっ!」
手渡されたのは―・・・
あったかいココア・・・。
「あ、・・・・ぁりがとぅ・・・ございます」
手からポカポカとあったかさが入ってくる。
寒くないって思ってたけど、
結構、自分の手って
冷えてたんだなぁ。
ココアにピタッと手をくっつける。
「俺さ・・・」
ココアから目を離し、
龍斗さんをみると
照れながら、困ったような表情だった。
「俺、・・・人の慰め方とか、よくわかんねーし・・・」
「・・・・・・・・・」
「お、女なんて、もっとよくわかんねーけどッ」
「・・・・・・・・・・」
「側にいる事ぐらいなら・・・俺でもできるから」
そういいながら、
わたしの頭を
ポンポンと軽く叩いた。