年下くん注意報
そして時間になり、あたし達は体育館に集まった。


「どんな子が入ったのかな~?」

「まぁ、一応ここはバカな学校じゃないんだから、変なヤツはいないでしょ。」

「うわ、現実主義者!」

「当たり前よ。」


そんな少し(結構)、冷たい椿とのたわいもない会話を繰り返していると 入学式が始まった。


「新入生、入場。」


先生の掛け声と共に、緊張気味の後輩クン達が入って来る。


そんな中、あたしは強力な睡魔と戦っていた。


う…眠たい。
でも、もうちょっと我慢!


杏里が睡魔と戦っていると、後輩くん達の中で1人の美少年と目があう。


すると、その美少年は微笑んだ。


ドキンッ


心臓が大きく反応する。


なんだろう、この気持ちは…?


そして、杏里は眠りの底に落ちていった。


───────────────
「……り、杏里!」

「ほぇ? 椿、どしたの?」

「"ほぇ?"じゃないわよ!」


なぜか、椿は怒ってらっしゃるようで。


「あれ? そういえば、入学式は?」

「あんた、寝てたのよ!?」

「ほぇぇー!!!」


ってことは……

あの男の子に微笑まれて、ドキッとした後…寝ちゃったんだ。


「ったく、あんたはどっか抜けてるっていうか…。」


ハァ、と大きなため息をつき、呆れた という目で見つめられてしまった。


「うぅ……。」

「もう、泣かない! あたしが虐めてるみたいじゃない。」

「ごめっ、椿~!!!」

「まったく、教室戻るわよ?」

「…うん!」


あの気持ちは、よく分かんないけど、いつかは気付ける日が来る…よね?


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