エイレネ
そして仮眠を終え、狼と交代して私が見張りをしている。
私は火に気をつけながらぼんやりと星を見上げていた。
明日はきっといいお天気だな。
そんなことを考えつつ、ふと狼に視線を向ける。
狼は静かに眠っていた。

「かわいー」

天使の寝顔だ、うん。
頬をつつきたくなる衝動を抑え、私は狼の寝顔を見続けていた。
こうやってみるとやはり男の子にみえるが、髪を伸ばせば美人さんにみえるにちがいない。
服もワイシャツとズボンではなく、ワンピースとか。
着せ替えして遊んでみたいなー。
思わず笑みがこぼれてしまう。
私は狼に着せたい服を考えながら、朝日が昇るのをまった。
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