エイレネ
「夏実のこと知りたい」

私は夏実の目を見る。
しかし夏実は少し顔を赤くし、視線をそらす。

「な、なにそれーっ」

「ラガ村でどんな生活してたんだ?ほら、このあと私もいくわけだし」

「あ……そゆこと」

それ以外、なにがあるのだろうか?

「うーん、ラガ村はね。食べ物は豊富だよ。不便なことは多いかもしれないけど……」

「へぇ……?」

「特に野菜はね。兵としての仕事より、農業のお手伝いが多いよ」

夏実はあははっと笑う。
どうやらラガ村は平和なようだ。
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