エイレネ
「随分好戦的だな……」

男は冷静に答えた。
私が慌てていると、まわりがざわつきはじめる。
いつのまにか私たちは、かなり注目を集めていた。

「狼、銃をおろして!とにかく外にでよ?ね?まわりの人の迷惑になるし」

私がなだめると、狼は眉間にシワをよせてしぶしぶと拳銃をおろした。
そしてセーフティーをし、腰におさめる。
その一連の動きを見届けたあと、男が外へでた。
私たちもそのあとを追う。

外に出て歩くと、男は村の出口手前で立ち止まった。

「俺はエウノミア中央区近部隊B班、ハガリュウ。破れる牙に、竜巻の竜と書く。バチア村から案内役として来た」

振り向くと同時に自己紹介。
私も慌てて自己紹介をした。
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