あんたに夢中!
ああ、そう…じゃなーい!

「俺、冴子さんに本気なんです」

真剣――と言うよりも、“男”の顔で三浦くんが言った。

「ちょっと待って!」

三浦くんが、私を好き?

それも、本気で?

「冴子さんは俺のことをどう思っているんですか?」

いつの間にか、三浦くんが私の目の前にいた。

わおっ、顔立ちが整ってる…じゃなくて!

と言うか、今はその状況じゃない!

「とにかく、もうこないでちょうだい!

年下はお断り!

これが私の気持ちよ!」

言い切るだけ言い切ったと思ったその時だった。
< 10 / 57 >

この作品をシェア

pagetop